
ショートカットデバイスを使うなら、できるだけ直感的に操作したい。
そう思っている人は多いはずだ。
実際、ボタン操作だけでも十分便利ではあるが、
音量調整やタイムライン操作のような“微調整”はどうしてもワンテンポ遅れる。
そこで気になってくるのが「ノブ(ダイヤル)操作」。
最近はノブ付きキーボードなども増えてきているがショートカットに当てたいとなると、やはり専用デバイスの方が自由度は高い。
そんな中で登場した、Ulanziの「D200X」。
これが中々アツい…!
ノブ+ボタンに加えて、ハブ機能まで搭載した“全部入り”に近い構成だ。
一見するとかなり理想的に見えるが、実際の使い勝手はどうなのか。
結論から言うと、
ハマる人には作業効率が一段上がるが、万人向けではないクセのあるデバイスだ。
この記事では、実際に使って分かったリアルな使用感をベースに、
- 良かった点
- 微妙だった点
- 向いている人・向いていない人
このあたりを正直にレビューしていく。よかったら参考にしてみれくれると幸いだ。
D200Xの総合評価|買うべきか正直に答える

Ulanzi D200Xは、ハード面は優秀、ソフト面は発展途上という分かりやすい特徴を持ったデバイスに感じた。
ノブ操作とハブ一体型という構成は実際にはかなり魅力的で、作業効率を上げるポテンシャルは確実にある。
ただし、
- ソフト面の安定性
- 初期設定の手間
弱点として挙げるのであればこのあたり。もちろんこの点に関してはプリセットがあらかじめ展開されていたりするので、人によってはそれで完璧に使いこなせる人もいるし、使用するソフトや環境によっては特に恩恵を得られない作業も中にはある感じ。
まだまだアップデートで化けていける伸び代があるので、
→ 結論としては「使いこなせる人にはおすすめ、”現時点では”万人向けではない」としておきたいところ。
ちなみにUlanziってどんなメーカー?

Ulanziは、もともとカメラ・撮影アクセサリを中心に展開してきたブランド。
- 三脚
- ライト
- マイク
- スマホ撮影機材
といった“撮るための道具”に強みを持っている。
特徴はシンプルで、
実用性・価格・現場目線のバランスが良い商品が多いというイメージ。
いわゆる高級機材メーカーというより、「クリエイターの不便を解決する実用系ブランド」という立ち位置である。
最近は動画編集や配信の需要拡大に合わせて、デスク周りのガジェットにも注力。
→ “撮影機材メーカーが作る作業効率ツール”して生まれたのがD200X
この背景を知っておくと、製品の思想がかなり理解しやすい。
開封レビュー|第一印象はかなり良い

パッケージはシンプルだが安っぽさはない。
開封時点で「ちゃんとしたガジェット感」もしっかりあった。

こちらが本体。16ボタン+3ノブ構成だ。
現状では、ブラックのみのラインナップとなっており、流行りの白デスク界隈には馴染みにくいか…?
シンプルで馴染みやすく、ボタン構成も多過ぎず少な過ぎず取り入れやすいだろう。

次に見ていくのは素材だ。
ABS+PCとアルミ合金カバー+アクリルキーで構成されている。
アルミ合金でカバーされているので安っぽさは感じにくいのだが、アクリルキーの反射はやや気になるところ。

…とファーストインプレッションを感じたが、実際にはLCDパネルの光量は程よく、デスク作業時にキーが見えづらい、ということは発生しなかった。

同梱物
- 本体
- USB-Cケーブル
- 説明書



本機はUSBドッグという側面を併せ持っており、背面には複数のポートが設けられていた。
USB-CでPCと接続し、外部ディスプレイへの出力や、キーボードやマウスなどの入力デバイスを接続することも可能だ。
また、本体を正面から見て右側にはSDカードスロットとイヤホンジャックが備わっている。
デスク左側に置いて作業しがちな筆者としてはとてもありがたい配置となっているように感じた。


ボタンは”むに”っと感がするボタン。
特にノブ部分はチープさがなく、回したときのトルク感はとても自然で”道具として使っていける安心感はある”といった感じ。

底面にはシリコンの滑り止めがほぼ全面に設置されている。本体が軽量なので、ボタン操作時にはズレがち何だけどシリコンの滑り止めがあることで大抵の作業環境では気にせず使えると思う。
良かった点|単なるショートカットデバイスではない
ショートカット・ノブ・ハブを1台にまとめられる


D200Xを使っていて最も良いと感じたのはここだった。
正直、ショートカットデバイスだけなら他にも選択肢はある。
ノブ付きデバイスも珍しくない。
USBハブも単体で購入できる。
しかし、それらを個別に揃えると、
- デスクが狭くなる
- ケーブルが増える
- 管理するデバイスも増える
という別の問題が発生することに加え、コストが嵩張ることに。
D200Xはその複数の役割を1台にまとめている。
実際に使ってみると、
「ショートカットデバイスを導入した」
というより、
「デスク環境を整理できた」
という感覚の方が近かった。
ノブ操作は想像以上に使う

「ノブって本当に必要?」と思う方もいるかもしれない。
しかし実際に使うと印象は変わるはず。
特に動画編集や音量調整など、連続的な操作を行う場面ではボタン操作よりも自然に感じる。少なくとも私はそう思った。
ショートカットキーの延長というより、作業そのものに直接触れている感覚に近い。
D200Xを選ぶ理由の一つになるだけの価値は十分あると思う。
ノートPC環境との相性が良い


D200Xはハブ機能を搭載しているため、
ノートPC中心のデスク環境との相性が非常に良い。
例えば、
- SDカードを読み込む
- 外部モニターへ出力する
- USB機器を接続する
こうした作業が1台で完結する。
動画編集や写真編集を行う人ほど恩恵を感じやすい部分だろう。
気になった点|導入前に理解しておきたいこと
ソフトウェアの完成度はまだ発展途上

最も気になったのはここ。
ハードウェアはよく作られているが、
ソフトウェアについてはまだ改善の余地があると感じた。
設定自体はできるものの、洗練された使い心地という点では、やはり先行する競合製品に一歩及ばない印象だ。
このあたりは今後のアップデートに期待したい。
アイコン管理に少し工夫が必要



実際に使っていて意外と気になったのが見た目の部分。
LCDキーは自由にカスタマイズできる反面、
アイコンのテイストやサイズ感が揃っていないと統一感が出にくい。
機能面への影響はない。
しかし、
デスク環境にこだわる人ほど気になるポイントだと思う。
私自身も設定を進める中で、
「もう少し揃えたいな」
と感じる場面があった。
導入しただけでは作業効率は上がらない

これはD200Xに限った話ではないが、
ショートカットデバイス全般に言えることでもある。
自由度が高い反面、何を割り当てるべきかを自分で考える必要がある。
例えば、コピーや保存といった基本操作は、キーボードの方が速いケースも多い。
そのため、
「とりあえず導入すれば効率化できる」
と考えてしまうと期待外れになる可能性もある。
D200Xの価値は、
自分の作業フローを理解し、それを最適化できる人ほど大きくなる。
逆に言えば、
そこに興味が持てない人には少しオーバースペックかもしれない。
D200Xと他モデルの違い|この製品ならではの魅力とは?

ショートカットデバイスを探していると、必ず比較対象に挙がるのがD200HやStream Deckシリーズだ。
実際、どれも「作業効率化」という目的は同じなので、どれを選ぶべきか悩む人も多いだろう。
ただ、D200Xは単純なショートカットデバイスとして見ると少し本質を見失ってしまう。
この製品の面白さは、
「ショートカットデバイス+ノブコントローラー+USBハブ」
を1台にまとめていることにある。
D200Hとの違い|ノブだけの差ではない

一見すると、
「D200Hにノブが付いただけでは?」
と思うかもしれない。
確かに見た目だけならそう見える。
しかし実際に使うと、ノブの存在は想像以上に大きい。
例えば動画編集であれば、
- タイムライン移動
- 音量調整
- エフェクト値の変更
など、連続的な操作が発生する。
こうした作業はボタン操作だけでは少し不便だ。
D200Hが「ショートカット実行装置」だとすれば、D200Xは「操作デバイス」に近い。
そのため、アプリ起動やマクロ実行が中心ならD200H。
編集作業まで踏み込むならD200X。
という選び方になるだろう。
Stream Deck+との違い|完成度か、実用性か

最も比較されるのはおそらくStream Deck+だと思う。
どちらも液晶キーとノブを搭載しており、目指している方向性はかなり近い。
ただ、使っていて感じたのは設計思想の違いだ。
Stream Deck+は完成度が高い。
ソフトウェアの安定性やプラグインの充実度、情報量の多さなど、長年培われてきた強みがある。
一方でD200Xは、
「デスク周りを1台で完結させたい人向け」
という印象が強い。
USBハブやカードリーダーを別途用意する必要がなく、ノートPC環境との相性も良い。
実際にデスクへ設置してみると、
ショートカットデバイスだけでなく、ドッキングステーションとしても機能していることに気付く。
ここはStream Deck+にはない特徴だ。
D200Xはどんな人に向いている?
個人的に感じたD200X最大の魅力は、
「デスク上の役割を集約できること」
である。
通常であれば、
- ショートカットデバイス
- USBハブ
- SDカードリーダー
- ノブコントローラー
これらを別々に用意することになる。
しかしD200Xは、それらを1台にまとめようとしている。
だからこそ、作業効率だけでなく、
「デスク環境そのものを整理したい人」
にも刺さる製品だと感じた。
個人的な結論
もし今から選ぶなら、
- 完成度重視 → Stream Deck+
- コスト重視 → D200
- デスク環境ごと効率化したい → D200X
この選び方がおすすめだ。
D200Xは決して万能ではない。
しかし、
「ショートカットデバイスを置く」ではなく、
「デスク環境を再構築する」
という視点で見ると、かなり魅力的な製品だと思う。
向いている人・向いていない人
向いている:動画編集やクリエイティブ作業を日常的に行う人

D200Xが最も活躍するのは、やはり動画編集や画像編集などのクリエイティブ作業だ。
例えば、
- Premiere Proでの編集
- DaVinci Resolveでのカラー調整
- Lightroomでの写真編集
- Photoshopでのレタッチ
こうした作業では、細かな調整や頻繁に使う機能が非常に多い。
特にノブ操作との相性が良く、
「キーボードショートカットでは少しやりづらい操作」
を割り当てることで快適さが大きく変わる。
向いている:デスク環境や作業効率化が好きな人

いわゆるデスクツアー動画を見てしまう人や、キーボード・マウス・ガジェットが好きな人にも向いている。
D200Xは単なる入力デバイスではなく、
「自分専用の作業環境を作り上げる楽しさ」
がある。
効率化だけでなく、デスク周りを整えていくこと自体が好きな人なら満足度は高いだろう。
向いている:自分の作業フローを理解している人

実はここが一番重要かもしれない。
D200Xは自由度が高い反面、
「何を登録すれば便利になるか」
を自分で考える必要がある。
そのため、
- 毎日同じ作業を繰り返している
- よく使う機能が明確
- 作業中に不便を感じるポイントが分かっている
こういった人ほど導入効果を実感しやすい。
向いていない:とりあえず導入すれば効率化できると思っている人

意外と多いのがこのパターン。
D200Xは買った瞬間に作業効率が上がる製品ではない。
設定を考え、
試行錯誤し、
自分の環境に合わせて調整していく必要がある。
その過程を面倒に感じる人には向いていない。
向いていない:PC作業がメールやブラウジング中心の人

普段の作業が
- メール
- Web閲覧
- Officeソフト
中心の場合は恩恵を感じにくい。
もちろん使えないわけではないが、
約1万円以上の価値を感じられるかというと微妙なところ。
向いていない:シンプルさや安定性を最優先する人
D200Xの魅力は自由度にある。
しかし自由度が高い製品は、その分だけ複雑になる。
「余計なことは考えたくない」
「導入したらすぐ使いたい」
という人なら、もっとシンプルな製品の方が満足度は高いはずだ。
まとめ|D200Xは「作業効率化したい人」のためのデバイスなのか?

ここまで読んで、
「結局、自分に必要なのかな?」
と思っている人もいるかもしれない。
そんな人に向けて率直に言うと、D200Xは誰にでもおすすめできる製品ではない。
ただし、
- 編集作業をもっと快適にしたい
- 配信環境を整えたい
- デスク周りを効率化したい
- 自分専用の作業環境を作りたい
そんな思いがある人なら、一度検討する価値は十分にある。
特に印象的だったのは、ノブ操作の快適さだ。
キーボードショートカットだけでは実現しにくい直感的な操作ができるため、普段の作業が少し楽しくなる。
一方で、
「とりあえず導入すれば作業効率が上がる」
そんな魔法のような製品ではないことも理解しておきたい。
D200Xの価値は、使う人自身が作業フローを見直し、カスタマイズして初めて発揮される。
だからこそ、
自分の作業環境を育てていくのが好きな人には非常に面白いデバイスであり、逆に設定や試行錯誤を面倒に感じる人には向いていない。
これが実際に使ってみて感じた率直な感想だ。
もしこの記事を読んで、
「ここをもっと効率化したい」
「この操作をもっと楽にしたい」
と具体的なイメージが浮かんでいるのであれば、D200Xはきっとその期待に応えてくれるだろう。