平日のお掃除はロボット掃除機頼み。そんな方も随分と増えたんじゃないでしょうか。
本記事では、TP-Linkが新たにお掃除ロボットを発売したということで、レビューしていきます。
人気の吸引からゴミの自動収集機能まで搭載したロボット掃除機で、水拭きにも対応したモデルがTP-Linkから登場しました。
ロボット掃除機「Tapo RV10 Plus」
TP-Linkにはこれまで掃除機のイメージがありませんでしたが、どの程度の実力を抱えているのでしょうか。使用してみてわかったメリット・デメリットなどについてレビューでお伝えしていければと思います。
良かったら最後までご覧ください。
TP-Link 「Tapo RV10 Plus」のレビュー
TP-Linkはネットワークデバイスとアクセサリーを提供するグローバル企業です。
お家で使えるWi-Fiルーターなどのホームネット製品を中心に、近年ではスマートランプやスマートカメラなどといったIoTデバイスの取り扱いも増えてきました。
当ブログでもいくつかのデバイスについてはレビューさせていただきましたが、便利なものばかりです。
Tapo RV10 Plusの主な製品仕様
TP-Linkより初めて登場した、通常吸引・水拭きに対応した2in1ロボット掃除機「RV10 Plus」。主な製品仕様は以下の通り。
製品名 | Tapo RV10 Plus |
価格(Amazon) | 49,800円 |
マッピング / ルート | ジャイロスコープ |
障害物回避 | 赤外線 |
段差乗り越え | 20mm |
落下防止機能 | 対応 |
吸引力 | 27000Pa(自動ゴミ収集機) |
紙パック容量 | 4L |
最大吸引力 | 2000Pa |
吸引力調整 | 4段階 |
ダストボックス容量 | 350ml |
ダストボックス検知 | 対応 |
高性能フィルター | H11 |
ノイズ | 53dB(静音モード) 55dB(標準) |
カーペットブースト | 対応 |
水拭き | 対応 |
モップタイプ | 自動水流制御 |
水圧調整 | 3段階 |
水タンク容量 | 300ml |
バッテリー | 2600mAh |
トラッキング | 対応 |
スケジュール | 対応 |
寸法 | 掃除機:341×341×79mm 自動ごみ収集機:225.5×194×381.3mm |
Google Home | 対応 |
Amazon Alexa | 対応 |
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この他、自動ゴミ収集機能の付かないモデル「RV10」、通常吸引のみのモデル「RV10 Lite」が品揃えしており、新製品にはマッピング機能を搭載した上位モデルRV30シリーズを品揃え。
製品 | RV10 Lite | RV10 | RV30 | RV30 Plus |
価格 | 29,800円 | 53,800円 | ||
水拭き | – | ○ | ○ | ○ |
マッピング / ルート | ジャイロスコープ | ジャイロスコープ | LiDAR + ジャイロスコープ | LiDAR + ジャイロスコープ |
最大吸引力 | 2000Pa | 2000Pa | 4200Pa | 4200Pa |
リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
各モデルの比較
Tapo RV10 Plusの外観・デザイン
それでは、外観を確認していきます!ロボット掃除機は置き場所に困りがちなので事前にしっかりとチェックしておきましょう。
自動ゴミ収集機能付きモデルの為、それなりの大きさ
付属品は以下の通りです。
パッケージ内容
- ロボット掃除機
- 自動ごみ収集機
- モップ取り付けパーツ
- 取扱説明書
- モップ
- ごみ収集用紙パック4L×2
- サイドブラシ
- 高性能フィルター×2
- クリーニングブラシ
外観・デザイン
”Tapo RV10 Plus”は白と黒を基調としたバイカラーなデザインとなっており、とてもシンプル。どこにおいても違和感なく溶け込んでくれるデザインでした。
まずはロボット掃除機本体(メインユニット)を見ていきます。
こちらは掃除機のメインユニット。白ベースにブラックがアクセントになるデザインになっています。
インタフェース周りの大きな「S」字はなんでしょう。ロボット掃除機の動く軌道をイメージしているのでしょうか。
ロボット掃除機本体にはボタンが3つ(スタート・ホーム・チャイルドロック)搭載されていました。
側面から見るとこんな感じ。本体は薄く、家具の下までしっかりと入り込んでいってくれそうです。
ソファやテレビボードなど、掃除機だとかがまなきゃいけなかったり、家具をどかしたりしなければ掃除ができない場所でも任せられそうです。
本機の障害物検知については優れたものとは言えません。ロボット掃除機にはよくあるタイプで、背の低い障害物や壁、椅子の細い脚などは検知できず普通にぶつかることも多かったです。
こちらはメインユニットの底面部となっております。
特に特徴的なところはありませんが、一般的な構造で、車輪・ローラー、サイドブラシが搭載されていました。
ゴムベラとブラシのような2種類が組み合わさったローラーが搭載されています。柔らかいゴムベラは床に接するような設計になっており、細かいゴミも見逃さない仕組みになっていました。
ちなみに、ブラシは取り外しが可能なので定期的なメンテナンスを行う時も楽々。
サイドブラシはゴミを掻き出して収集するためのもの。
筆者はいくつかのロボット掃除機を使用してきましたが、このパーツには未だ懐疑的です。
続いてダストボックスを見ていきましょう。
ダストボックスは引き出し式で、簡単に取り外すことができます。
”Tapo RV10 Plus”は水拭きにも対応した2in1のロボット掃除機ですが、このダストボックスに水タンクが内蔵された作りになっています。
この中に水を入れて水拭き機能を使用することになるんですね。
また、ダストボックスは分離可能になっていて、水タンク部分とダスト収納部分の2つに分けられるのには驚きました。
このように分離できることで細かい部分までメンテナンスできる点は優秀だと感じます。
こちらはロボット掃除機本体への充電と自動ごみ収集ができるベースとなっています。
タワー形状で上部にスペースが必要な点などサイズ感が気になるところですね。
ロボット掃除機本体に合わせた、ホワイト×ブラックのモノクロなデザインはインテリアに馴染ませやすいと思います。
上部のフタを開けると、ロボット掃除機が集めたゴミが自動収集される紙パックがセットできるようになっています。
こちらの紙パック内には約70日分のゴミが収集可能となっており、満タンになるとシステムが自動でお知らせ。
手軽に交換ができる紙パックは取り出す時には口が閉じるようになっているので埃が舞い上がる心配もなく、掃除にかかる”手間”を減らしてくれるので一度使うと元には戻れない便利さ(手軽さ)があります。
底面には滑り止め用のゴムが付けられています。
ベース自体はしっかりとした重量がありますし、壁面側におそらく設置することになるでしょうからあまり転倒などの心配はないと思っていますが、滑り止め等の配慮はありがたいですね。
自動ゴミ収集ベースの背面側には排気用の空気孔が用意されていました。
各種サイズ詳細
メインユニットのロボット掃除機本体のサイズ感は一般的なサイズのもの。
高さは8cmなので低い家具の下にも入っていける高さであるのが本製品のポイントでもあります。
一方、自動ごみ収集機は大きいです。これでもコンパクトな部類かもしれませんが、高さが結構ありますので設置場所には気を付ける必要があります。
何かの家具の下に置く場合、自動ごみ収集機の蓋を開ける際の高さを確保する必要があります。
56cmくらいの高さになりますのでデスク下くらいの高さ確保は必要になりそうですね。
Tapo RV10Plusを使用してみて
ここからは、実際にTP-Linkのロボット掃除機「Tapo RV10 Plus」を使用してみて感じたことについてまとめてみました。
メリットやデメリットなど、ぜひ参考にしてみてください。
簡単な初期設定とわかりやすいアプリ
「Tapo RV10 Plus」はTapoアプリを介して機器登録を行い、各種設定をしていきます。
TP-Linkに登録のない方は新規登録を必要としますが、機器登録自体は画面の指示に従い操作していくだけなので本当に簡単な作業で、登録が不慣れな方でも全く問題ないと思います。
初期設定の方法
まずは両端の2つのボタンを同時に長押しするとセッティングモードに移行します。
アプリと掃除機の連携を進めていきます。
遠隔操作を行うためにWi-Fiへの接続を行います。ご自宅のWi-Fiパスワードが必要になる場合がありますので準備しておきましょう。
デバイスに名前をつけられます。複数デバイスを管理している場合や、Google Home/Amazon Alexaで音声操作する際に役立ちますので簡単な名前をつけておきましょう。
名前や、ファームウェアアップデートの時間設定などを求められますが、ここはそのまま進めても後から設定で変更可能です。
ファームウェアの確認を行って、初期設定が完了しました。
手間取るのはWi-Fiのパスワード入力くらいでしょうか。Wi-Fiへの接続やアプリとの連携もスムーズでしたし、戸惑うことなく使用できると思います。
アプリでできること
アプリでは掃除機の作動や、自動ゴミ収取機の作動まで操作ができ、吸引力の調整から水拭き時の水圧調整まで設定できます。
ホーム画面に設置されたアイコンは、一部わかりづらく感じたのですが、覚えるのは難しくないのですぐに直感的な操作ができるのではないかなと思いました。
その他、チャイルドロック機能(掃除機本体側からも可能)や、おやすみモードを設定することができました。
チャイルドロック機能はその名の通り、ロボット掃除機本体側からの操作をできなくする機能で、おやすみモードは清掃時間に応じてごみ収集のタイミングを自動調整する機能です。
収集音に邪魔されたくない時や、夜間に清掃が終わっても自動ごみ収集機能を行わず日中まで待ってくれます。
自動ごみ収集機能のおかげで掃除がもっと手軽に
約70日間分のゴミ捨てが不要
ロボット掃除機は自分で掃除機がけする必要がなく、自動で部屋中を回って掃除してくれるのですが、掃除が終わるたびにダストボックス内のゴミ捨てとダストボックスの清掃を行う必要がありました。
しかし自動ごみ収集機付きのロボット掃除機ではこういった作業が極端に必要なくなります。
清掃後にロボット掃除機本体のダストボックス内に溜まったゴミは掃除のたびにゴミ捨てを行う必要はなく、”RV10 Plus”では自動ごみ収集機が27,000Paもの吸引力でダストボックス内のゴミを吸い上げてくれます。
自動ごみ収集機内には使い捨ての紙パックが装着できるようになっており、4Lの大容量紙パックに最大70日間分のゴミを収集できるそうです。
紙パックがいっぱいになれば捨てて、交換するだけなんですが、紙パックはゴミ捨て時に埃を巻き上げることがないように開口部が閉じる仕組みになっているので、本当にそのまま捨てるだけ。取り替えはほんの数秒と言ったところで、ゴミ捨ての手間がほとんどなくなり快適そのものですね。
取り外せるメインブラシやダストボックス
ロボット掃除機本体に装着されているダストボックスやメインブラシは取り外すこともできますので定期的なメンテナンスで綺麗を維持することもできます。
掃除のたびに行っていたダストボックス内の清掃がなくなるだけで、掃除機がけのハードルが下がり本当に便利さ快適さを感じるようになりました。
水拭き機能のおかげで床のサラサラを維持できる
水拭き掃除機能については、ゴミを吸い込みながらモップがけをしてくれます。水圧は3段階から選択可能で、ベタつきが気になるフローリング等の床に合わせて柔軟にお掃除することができます。
使用する際はダストボックスに付属していた水タンク内に水を注入しておきます。
洗剤などの薬剤には対応していません。
付属のモップ
付属のモップを取り付けたら水拭きの準備完了です。
水拭きをすることで変なベタつきがなく、床がサラサラに。これからの時期には特に活躍してくれるかもしれませんね。
ラグまで一緒に水拭きしてしまう…
水拭きモードを使用するときはラグなどは撤去しましょう。水拭きモードのままラグに突っ込んでいきますのでラグが大変なことに…
今後発売を予定されている磁気テープがあるようで テープ設置で立ち入り禁止エリアの設定ができるようになるとのことでした。
静音性が高い
”RV10 Plus”は予想以上に静音性があって、ロボット掃除機の稼働時や自動ゴミ収集機の稼働時の音はうるさくてどうしようもないと感じることもありませんでした。
どの程度の騒音レベルがうるさく感じたり、集中できないと感じたりするかは人によるかと思いますが、筆者個人の感想としては”全く問題なし”と感じるレベル。
もちろん、吸引力を上げるとそれに伴って吸引音が大きくなりますが、そもそも日常的な掃除については通常モードの吸引力で問題ありません。わざわざ音を大きくする必要すらないのです。
一応言っておくと、静音モードで53dB、通常モードで55dBとのこと。静かな事務所が大体50dBくらいで普通の会話や静かな車内が60dBくらいだと言われています。
自動ごみ収集についてもお話ししておきましょう。
ダストボックスに溜まったゴミを吸い上げますので、もちろん結構な騒音が発生します。初めて自動ごみ収集機能付きのロボット掃除機を購入した方はまず皆さん「わー!うるせー!」ってなるでしょう。
これまでに同様の自動ごみ収集機能付きのロボット掃除機を使用したことはありますが、Tapo”RV10 Plus”はどういうわけか自動ごみ収集機能まで静か。(類似品と比較して)
吸引音も10秒程度ですぐに終わるし、静音性に優れたロボット掃除機という評価をしたいと思います。
マッピング機能がないので、ワンルームや一人暮らしの方におすすめ
本製品には3Dマッピング機能のような高性能な機能がありませんので、”任意の場所を掃除させる”という指示ができません。
ランダムに動くロボット掃除機とは異なり、効率的に掃除してくれます
通ったルートが簡易的なマップを作成しながら掃除してくれます
と、このように掃除の性能としては割と十分な性能を持っているんですよね。
あと、ハイエンド機には搭載されている3Dマッピング機能ですが、一人暮らしや掃除する場所が限られている場合にはほぼ不要だと思います。
マッピング機能があれば、立ち入り禁止エリアや、部屋ごとの細かい設定もできますので複数の部屋を持っている方には、”RV10 Plus”よりも同社ハイエンドモデル(新製品)の”RV30 Plus”がおすすめ。
使用用途から必要な機能を選択して購入品を検討するのが良いと思います。
まとめ:5万円以下でこの性能のロボット掃除機が買えるなら”これでいい”
というわけでTP-Linkから登場したロボット掃除機”RV10 Plus”のレビューを行いました。
70日間のゴミ捨てが不要になる自動ごみ収集機が付属したロボット掃除機で、水拭きにも対応。マッピング機能こそありませんが、ちゃんと効率の良いルートで清掃してくれます。
静音性にも優れており、おやすみモードなど痒い所に手が届く機能など、非常に使い勝手の良い製品だと感じました。
複数の部屋をこれ1台に任せるのは少し荷が重たいかもしれませんが、限られた場所・部屋、特に一人暮らしをされている方なんかにピッタリじゃないかなと思っています。
もし、複数の部屋を部屋ごとに”このお掃除モード”でなんてことをされたい場合は、同社のハイエンドモデルである”RV30”シリーズがおすすめ。
この記事を執筆時点ではまだ発売されていないシリーズですが、HPに掲載されているってことはですよ。近いうちに国内での発売が控えていると言ってもいいでしょう。
これからロボット掃除機の導入を考えている方、ぜひTP-Linkのロボット掃除機を検討されてみてはいかがでしょうか。
今回は以上。それではまた。